県内企業で、AIを単体の作業支援ではなく業務プロセスに組み込む事例が出ている。佐渡汽船は予約センターに電話応答AIを導入。サルーンは全27店舗にAIによる在庫管理・自動発注システムを導入した。

県内企業全体を見ると、生成AIを業務で活用している企業は29.6%。用途は文章の作成・要約・校正、情報収集などが中心だ。佐渡汽船やサルーンのシステムは生成AIに限定されないため、この数字とは直接比較できない。ただ、2社の事例が示しているのは、AI活用の別の段階だ。

文章作成なら人がAIを呼び出して使う。一方、電話応答や在庫発注では、AIが既存業務の流れの中に組み込まれる。AIを「使う人を増やす」ことと、「業務の仕組みを変える」ことは分けて捉える必要がある。

県内では2023〜2025年にイノベーション活動を実施した企業が36.7%に達する一方、人材不足は大きな阻害要因になっている。業務に組み込むAIが広がれば、省力化や人員配置にも影響が出る可能性がある。現時点では2社の事例にすぎず、地域全体の傾向と断定する材料はまだ足りない。