新潟フードテックタウン実行委員会が発足し、海外VCのSOSVもグローバルパートナーとして参画した。2035年までにスタートアップ500社、累計売上5,000億円を掲げる構想は、地域内の食品企業だけでなく、スタートアップや投資家を組み込む段階へ進み始めている。

この構想を理解する補助線になるのが、新潟の既存産業だ。県資料によると、食料品等製造業は従業者約3万4,000人で県内製造業の19.0%、製造品出荷額は8,952億円で16.4%を占め、いずれも主要製造業種で最大となっている。ゼロから産業をつくるというより、すでに厚い食品産業に技術・起業・投資を接続しようとする構想と見る方が実態に近い。

一方、500社という目標は小さくない。帝国データバンクの定義では、2025年時点で県内の設立10年以内の企業は全業種合計で1,566社だった。定義が異なるため直接比較はできないが、フードテックだけで500社を目指す規模感は大きい。

構想の進捗は、参加者数やイベント数だけでは測りにくい。県内企業との共同開発、外部からの投資、新会社の設立、雇用や付加価値が生まれて初めて、産業クラスターとしての輪郭がはっきりしてくる。現在は、その入口となるプレイヤーが揃い始めた段階だ。